2010年5月15日土曜日

中国からの帰還〜母の旅


花のゴールデンウィークは、うちのママが東京から
来てくれました。ママは、中国の大連生まれ。ママの
おかあさんは、はるばる中国から2歳のママと4歳のお姉さんを
つれて、船にのって日本まで引き揚げてきたのです。

ママのおかあさんは引き揚げてからすぐに亡くなってしまったので
何の情報もなく、母は自分は舞鶴に上陸したのかとつい最近まで
思っていました。ところが、最近の母の必死の調査で、彼女たちは
長崎の佐世保に上陸したことがわかったのです。
母は、両親を2歳でなくしているので、残念ながら両親の思い出が
ありません。なので、せめてもの思いで、この佐世保を訪れたい
という思いが強くなっていた所でした。

私の九州での仕事が始まり、よい機会なので一緒にいってみよう、と
いうことになり、長崎まで二人で旅にいってきました。
小さな佐世保の村に、引き揚げ記念平和公園という記念公園と記念館が
あり、当時の引き揚げの様子などがうかがえ、最悪な衛生状態と
食料もほとんどない中での引き揚げであったことなどがわかり、
わたしのおばあさんがこのような中で20代の若さでがんばって
帰ってきたんだな、と本当に感動させられました。

このおばあさんの必死の帰還がなければ、わたしも今こうして
この世におりません。本当に感謝なことで、両親をなくしても、
ぐれることなく本当にすばらしいクリスチャンとして
歩んできた母と共に、心からの感謝の祈りをささげた旅と
なりました。

1 件のコメント:

  1. Ayaさん
    「人は一人ではない」と言いますが、自分の先にはお父さん・お母さんがいて、その先にもお父さん・お母さんがいて、と考えていくと、まるで大きな木の小さな枝(私)から大きな枝、そして幹に繋がっていくのかなと思います。そのどのひとつを取っても、今の私は存在しないし、枝の一つひとつに人生があり、その人生は一つひとつとっても大切で、そして彼らの人生が、私を支えてくれていると最近よく考えます。

    私も叔母などに、亡くなった祖父・祖母の事を良く聞きます。話を聞くたびに彼らの人生を追体験しつつ、私のちっぽけな悩みなんて、どこかに飛んでいってしまいます。

    Ayaさんの記事を読んで、とても神聖な気持ちになりました。そして素敵なお母様についてのお話を聞けて、嬉しかったです。ありがとうございます。

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